サマーウォーズの里 信州上田探訪 Part 1

探訪日:2009/08/22-23

※本項目は映画公開当時の2009年8月に執筆したものです。現在とは状況が異なる記述が多々ありますので、ご理解の上お読み下さい。

2009年8月1日公開の細田守監督映画「サマーウォーズ」。
前売り券の特典で場所特定して早速歌舞伎町の写真を撮ってきたとき、「映画公開されたら行ってしまいそうだ・・・」と書きましたが、実際に見たら案の定行かずにはおれなくなりましたww
作品が面白かったからというのは言うまでもないですが、舞台となっている長野県上田市もこの映画の公開に合わせてサマーウォーズの里「信州上田」と大々的なキャンペーンを展開しているので、これはもう乗っかるしかないでしょう。
そんなわけで8月22日~23日にかけて、1泊2日で信州上田・サマーウォーズづくしの旅を敢行してきました。
今回はその模様を旅行記風にまとめてお伝えします。

なお、このページをご覧になる際、手元にサマーウォーズ公式ガイドブックがあると分かりやすいかと思います。
今回は媒体が映画と言うことで、持って行った画面写真は全てこの本と劇場パンフレットからとりました。このページも写真と画像を比較する際は「ガイドブックP.○○の・・・」と書きますので、お持ちの方は是非手元にご用意下さい。
あと、小説版(岩井恭平著・角川文庫版)も参考にしているので、そちらもあるとなお良いかと思います。
別に回し者とかそんなんじゃないよ!w


◆出発~上田へ (東京駅、長野新幹線ほか)
さて今回の信州上田・サマーウォーズ探訪。
どうせ行くなら可能な限りこだわり抜こう、とうことで、舞台探訪は上田へ向かう前から始まります。

今回は「黒神」探訪「よくわかる現代魔法」探訪でも同行している、最早このサイトでもおなじみとなりつつあるむさくんとの二人旅。
なのでまず待ち合わせるところから始まるわけですが、劇中にも待ち合わせシーンが有りますね。
じゃぁそこから再現(何)
というわけで東京駅「銀の鈴」で待ち合わせることにしましたw

待ち合わせ時刻は午前11時。ちょっと遅めですがこれにももちろん意味があります(それについてはすぐ後で)。
僕は10時55分頃現地に到着したんですが、まだむさくんの姿は見えず。
このタイミングで居ないと言うことは・・・理由は一つしか考えられないな(何)
というわけで僕は銀の鈴の4つ有る面のウチ、敢えて丸柱に解説板が掲げられている側を背にして、荷物を右足もとに置いて待つことに。
すると5分後、11時00分ちょうどにむさくん登場。
第一声は当然「遅れてすみません!」だったので、こっちも「ううん、時間ぴったり」って返しておきました(爆)
ちなみにこのむさくんという人物が物理部の後輩であるというところもネタの一つです(爆笑)
さらにちなみに、物理部も「オタク部PC部」という形容がとてもぴったりな部でしたwwww


・・・とまぁそんなイタイ寸劇はさておいて、舞台紹介です(何)
劇中で夏希と健二が待ち合わせをしていたのはここ、東京駅八重洲地下中央口にある「銀の鈴」です。
 
東京駅の待ち合わせスポットとしては定番の場所。ガイドブックP.14の脚注04や小説版P.25でも解説されてますね。
夏希が立ってたのは隣の柱に解説のプレートが掲示されてる側で、健二は写真右手奥からやってきました。
ちなみにこの場所の右手と後ろは各種専門店が軒を連ねる土産物コーナーとなっています。
床面には東京の古地図が描かれていますが、劇中でも一瞬「隅田川」の文字が見て取れるぐらい正確に再現されていました。
写真を撮るとなるといつ行っても場所柄人多すぎなので苦労しますけど。


さて同行人と無事合流を果たしましたので、いよいよ出発です。
普段なら遠出をするときは18きっぷとかで鈍行列車の旅が主体ですが、今回は劇中の描写をなぞるためにも長野新幹線を利用します。
再現のためとは言え通常料金ではお高くつくので流石に少しためらったかもしれませんが、今回はJR東日本がとても都合のいい切符を発売してくれていたので新幹線も心おきなく使えます。
そのきっぷとは「ツーデーパス」。

値段は大人5000円、学生3500円。
夏休み中8/31までの毎日と、9月中の土日祝日に利用可能。当日購入もOKです。
利用開始日から連続した2日間、フリーエリア内の普通・快速列車に乗り放題、という点では「18きっぷ」や以前からあった「ホリデーパス」と似てますが、このきっぷは別途特急料金を支払えば新幹線や特急列車にも乗車可能。これのおかげで行動範囲がぐっと広がります。
さらにエリア内のJR東日本レンタカー営業所で、Sクラスのレンタカーが1日2000円で利用可能という特典も付いてきます。
そして何より、サマーウォーズ舞台探訪者にとってありがたいのはそのフリーエリアの設定。
長野方面は長野新幹線上田までがフリーエリアに指定されており、更にその先、JRでない上田電鉄別所線も利用可能
別所線も作中に登場してますから、なんかもうこのエリア設定はサマーウォーズで盛り上げていきたい上田市の思惑が一枚も二枚も噛んでいるのではないかという気がとても強くしますww

このきっぷと上田までの自由席特急券(2720円)を手に新幹線ホームへ。
乗車するのは11:44発の「あさま521号」。もちろんこれも夏希達の行動を再現したもの。出発時刻が遅めなのもこれに合わせたためです。ガイドブックP.15右上端の画像にある出発案内からも読み取れるほか、小説P.28でも明記されてます。

出発まではまだ時間があるので、登場ポイントの撮影から。
まずは今触れたガイドブックP.15にある出発案内。20番線を右手に、奥にNEWDAYSを入れれば再現できるので、実際に20番線へ行ってみました。
すると、この通り、景色は見事に一致!

右手20番線奥にNEWDAYS、ちゃんと再現できました。
しかし重大な問題が。
あさま521号は20番線からの発車ではない。
見ての通り、20番線からは11:20のなすの255号郡山行き、11:40のやまびこ51号盛岡行が出るのみ。あさま号もあるにはありますが、12:04の571号で521号ではありません。
実際のあさま521号は23番線から発車します。
というわけで23番線へ。
すると・・・

見ての通り景色は全く違いますが、なんと表示内容は全く一緒?!
改めてガイドブックP.15をよく見てみると、上から順に「ASAMA 521 11:44 NAGANO」「TOKI 323 12:32 NIIGATA」「HAYATE KOMACHI 19 12:56 HACHINOHE AKITA」と書かれています。
で、この現実の23番線ホームからの列車を見てみると、確かに列車名、列車番号、発車時刻ともに全て一致します。折角11:26に合わせて撮ったのに英語表記の方撮り忘れたけどorz
時刻が全く一緒でホームだけ変わるってのも少し不思議な話ですが、細田監督達のロケハンからはもう1年以上も経っているのでそれぐらいの変化は有り得るのかな。
っていうかむしろその時と運行ダイヤが変わってないと言うことのほうがびっくりだw


発車案内を撮った後は昼食の駅弁を調達します。
これももちろん作中を再現し、ホームの売店で売られている「30品目バランス弁当」(850円)を購入。飲み物は「伊藤園 お~いお茶 350mlペットボトル」(130円)。これも再現w
ただ劇中では下の写真のKIOSKと同じようなオープンカウンターの売店でお弁当を買っていましたが、実際にはそこに駅弁は売られておらず、コンビニ形式の駅弁コーナーが別に存在しています。



写真も撮って弁当も買ったので東京駅でやることはこれで終了。あとは新幹線の出発を待つのみです。
あさま521号は8両編成のうち後側1-3号車が自由席です。
 
11時半過ぎに列車が到着した後、車内清掃を終えて発車の5分前にドアオープン。
そんなに人がいないのをいいことに車内が埋まる前に内部を撮影、と(何)

劇中でもこんなアングルの画が出てきます(ガイドブックP.15参照)。

劇中で健二と夏希は混雑のため通路を挟んで座っていますが、今回はかなり空席があったので流石にそこまではしませんでしたw
席についてしばらくすると定刻通りに出発。
一路上田を目指します。


上野、大宮を過ぎ、窓の外を流れる風景に緑が増え始めた頃、我々は昼食を取ることにしました。
小説P.28のこのタイミングもばっちり再現w
とは言っても別にこれは意識してやった訳じゃなくて、東京駅出発直後では時間が早すぎるけど、上田までは僅か1時間半で着いてしまうからあんまりゆっくりしてると食いっぱぐれるなと思ったのが大宮過ぎた辺りだった、というだけですがw
でもそう考えると小説の描写は実にリアルだね。

食べる前にまずは撮影。ガイドブックP.15右端上から2段目の画の通りにモノを配置して・・・って、あれ、弁当の中身変わってる!

このページの写真や駅の売店に貼ってあったポスターでは劇中に出てきたのとそっくりな見た目だったのに。
っていうか販売元のNRE(日本レストランエンタープライズ)のサイトトップからたどっていくと見られるバランス弁当のページでは今のこの内容が載ってるな。
ファイル名が「30hinmoku090304-.htm」ってなってるから、2009年3月4日にリニューアルされてしまったんでしょうかね。残念。
よく見るとお~いお茶の方も、「20周年」のロゴが入って劇中のと若干デザイン変わってしまってます。

中身の方ですが30品目の食材を使っていると言うだけ有って種類は盛りだくさん。
野菜類も豊富でこれまた名前の通りバランスのとれたヘルシーなお弁当。味付けもそんなに濃くなかったのでよかったです。
そしてこれだけ入っている割には値段も850円と、駅弁としては低めの設定。今まで食べたいろんな駅弁の中でも結構良い方だと思います。


◆上田到着 (上田駅周辺)
列車は高崎で上越新幹線と別れ、かつて難所と言われた碓氷峠をあっと言う間に通過。
高原の避暑地として人気の軽井沢を過ぎ、しばらくして千曲川に掛かる大きな吊り橋を越えると間もなく目的の上田に到着します。
東京からの所要時間はほんの1時間半。近いですね。
「間もなく上田に止まります」のアナウンスだけでだいぶテンション上がってきたんですが、外をよく見てみれば東京出発時は曇っていた空も晴れ渡り、なんだかとてもそれらしい色になっていて早くも興奮気味w
ホームへ入る直前には左手に小説P.44で書かれていたガスタンクも見え、いよいよ「サマーウォーズ」の舞台に来たんだなという気分は高まるばかり。


13時11分、定刻通り上田に到着。
列車が止まりホームに降りてまず感じたのは、東京と空気が違うって事。
東京駅で写真撮ってたときはちょっと歩いただけで汗が噴き出してくるような強烈な蒸し暑さがあったけど、ここ上田はなんというか清々しい暑さ。
上田駅周辺の標高は450mぐらいだそうなので気温的には劇的に下がるわけじゃないけど、それでも明らかに違うなと感じました。

そんな上田で、早速登場地点の撮影開始。まずは上田駅の駅名標から。
僕らは3号車に乗ったんですが、ちょうど降りた目の前にあったのがガイドブックP.125に乗ってるロケハン写真と同じ場所でしたw

右下の広告は変わってませんね。
劇中では窓の後にガスタンクが見えてますが、実際はこの位置からは見えません。現実には駅ホームの端よりも更に少し東京寄りにあります。


ホームを降りて改札を出ていよいよ市内観光スタート。
まず向かったのは駅の観光案内所。
向かう途中、改札出て少し進んだらいきなり右手にサマーウォーズのポスターと共に「こいこいロケ地MAP」のスタンプ台がお出迎えしてくれますw


でも今はこいこいマップの現物を持っていないのでそのまま直進。目当ての観光案内所は自動ドアを抜けた向かいにあります。

ここで「こいこいMAP」とその他サマーウォーズ関連チラシを入手。

チラシの裏面には主に本町地区で使える割引券も付いています。
そして「こいこいロケ地MAP」。今回の旅はこれがないと始まりませんw
上田市の若者らによって組織された「感動☆プロジェクト」製作のこのマップは、上田市内のサマーウォーズロケ地を紹介するほか、周辺の観光地も併せて紹介し、それらを巡るスタンプラリーも付いています。
スタンプポイントは上田駅、池波正太郎真田太平記館、岡崎酒造、別所温泉駅、北向観音、上田市観光会館の6カ所。マップ自体は各スタンプ設置ポイントの他、市内各所で配布されていました。ただ結構人気なようで場所によっては無くなっていることもあったので注意が必要かも。
内容については上田市のサマーウォーズサイトでpdfが公開されているのでそちら参照。


資料を入手後、大きな荷物をコインロッカーに預けて本格的に探訪開始。(コインロッカーは駅を出て左手、飲食店の入ってるビルの奥に有ります)
まずは駅周辺から。
駅を出るといきなり、右手のイトーヨーカドーの壁に下がる「『サマーウォーズ』の里信州上田へようこそ」の垂れ幕が!

店舗入り口へ行ってみるとポスターや「こいこいMAP」を拡大したものなどを展示する特設スペースがあったり、その後には幟も立ってたり。
 
さらに店内に入ってみると入口近くにサマーウォーズ特設コーナーが設置されており、上田市限定グッズのポストカードに加え小説版やコミック版、果ては花札まで各種グッズが販売されていました。
ほんと、上田市全体がサマーウォーズを応援してるんですね。

駅周辺の劇中登場地点は次の場所。
まずはガイドブックP.15中央上から2つめの「上田わっしょい」の看板が掲げられている液晶モニター。
これはおそらくここがモデル。

新幹線の改札口から観光案内所へ向かう通路左側の壁です。 時期が違うのでわっしょいの看板がない上に、液晶モニターではなくただの広告スペースだったのでなかなか気づかなかったんですが、旅行パンフ類が有る点や左下に消火器があるところとかが一致してるのでおそらく有ってるでしょう。


2つめはこの景色。
ガイドブックP.127の中央に載ってる「上田わっしょい」の風景。太鼓が並んでるカットですね。

これは中央奥に見える特徴的な建物が特定の鍵となりました。
この建物は上田駅「温泉口」(新幹線とは反対側)にある東急イン。上田駅ホームからも見えていたので分かりやすかったです。
でも建物が温泉口側にあるからと言って、そっちに行ってみてもこの景色は撮れません。実際行ってしまったのでよくわかります(何爆)
このアングルはイトーヨーカドーが有るのと同じ側、「お城口」前のロータリーを抜け国道の「上田駅お城口」交差点を渡った先から撮ったものです。

撮影ポイントは信号渡ってる横断歩道の途中辺りから。劇中およびロケハン時はでは上田わっしょい開催中のため歩行者天国状態になっていたからそんなハンパなところから撮れているんでしょうが、普段は当然ただの交差点なのでタイミングを見計らっていかないと撮れないのが厄介です。歩車分離式のため左折車の心配が無いのがせめてもの救いですが。

ちなみにこの駅前ロータリーの中央には、真田幸村の銅像が建てられています。ガイドブックP.21に写真が載ってるやつですね。


◆伊勢山へ (伊勢山、砥石米山城趾)
駅前を探訪し終えたら、次はバスに乗り、陣内家の設定位置とされる「砥石米山城趾」を目指します。
降りるバス停はもちろん、劇中にも登場した「伊勢山」バス停。

伊勢山バス停までは上田駅前から上電バス菅平線、真田線、傍陽(そえひ)線、渋沢線の4路線が利用できます。行き先としては「菅平高原」「真田」「大倉」「入軽井沢」「上渋沢」のどれか。
系統が多いため本数も多く、1時間に2~3本は運行されているのでわりと気楽に利用できます。ただし、日曜日と祝日は菅平線以外の全便が運休となるので注意が必要(土曜日は運休しません)。日曜祝日に訪れようとしている方は事前に調査していくことをおすすめします。→時刻表

今回乗るのは14:10発傍陽線大倉行き。上田駅前ロータリーの2番乗り場から発車します。
 
やってきたバスは流石に作中と同じモノというわけにはいきませんでした。
なお劇中に登場した青地に真田の六文銭をあしらったデザインのバスですが、実はこれもちゃんと実在したそうです。
でも残念なことに「実在した」という過去形。
2日目の朝にイトーヨーカドー前サマーウォーズコーナーの液晶モニターで上田の行政チャンネルと思われる、サマーウォーズの舞台が上田市であるという特集番組が流されているところに偶然遭遇しました。その中でそのバスの現物の写真も紹介されていたのですが、ナレーションによると「劇中に登場したこのバスも、しばらく前まで上電バスが実際に運行していた車両がモデルになっています」とのこと。
残念ながらもう既に廃車になってしまったそうです。



伊勢山までは約20分、400円。
市街中心部を離れ、次第に山が近づいてきたな、って辺りが目的地。

この伊勢山バス停は劇中でも実名でそのまんま出てくるだけ有って、現物見るとわりと感動ですw
 
ただこうして道路の反対側から写真を撮ってみると分かるんですが、ガイドブックP.34~35の見開きに使われている写真と比較するとバス停の看板の位置がずれていることが分かります。

ロケハン時から今の間に、一体どういう理由で動かされたのかが気になるところですw

バスを降りた夏希が「おばさ──ん!」って手を振ってたカットはこんな感じなのかな。

比較できる画像がないから検証できませんけど。


ここから砥石山へは徒歩。バス停から砥石米山城趾へ向かうには、降りたバス停から来た道を少し引き返したところにある伊勢山の信号(伊勢山簡易郵便局の前)から分かれる細い道を入るか、その反対方向(上田駅方面のバス停の方向)に少し歩いた場所から分かれる道に入るかのどちらか。どちらからでも途中で同じ道に合流します。
さらにどちらにも「砥石米山城趾入口」的な案内があるのでそんなに迷うことはないと思いますが、バスの進行方向に行った側の入口には詳細な地図と共に「サマーウォーズの伊勢山へようこそ!」とか書いてある案内もあるのでより分かりやすいしファン的にはおいしいと思いますw
 
僕らは伊勢山信号へ引き返す道を選択。
国道を市街方面に少し引き返し、伊勢山信号を右折。そこからは砥石山に至る細い道と急カーブと急坂で構成されたある程度の太さの道が分かれているんですが、砥石城趾の案内がある細い道のほうへ入ります。
ちなみにその細い道の分岐点にある伊勢山簡易郵便局にも、サマーウォーズのポスターが貼ってありますw


細い道をしばらく進むと石碑のある交差点に出て、そのすぐ左から「砥石米山城趾 登山徒歩近道」と書かれた階段があるのでそこへ入ります。
  
山登りの近道=急階段ですね分かります!とか思って警戒したんですが、その階段は意外とすぐ終わって安心w
っていうかその途中からの景色がまた!

上田の山並みにかぶさる入道雲って、完璧じゃん!
もうなんという細田感(何)
こんなベストな日に来れてホント良かったわー

その先の道は「道路」というよりはリンゴ畑の中を通る「通路」って感じで、そのあまりの細さにここは本当に通っていいのか?とすら思えますが、集会所(ここにもやっぱりサマーウォーズポスターがw)を過ぎるとちゃんとした砥石山の観光案内板が立っているので安心してくださいw
 この集会所の右側にある極細の舗装道が出てきた道w

そのまま先へ進んでいくと、見た目新しい「真田三代ゆかりの地信州上田 砥石・米山城趾」と書かれた看板とトイレのある駐車場に出ます。

このトイレの前には板が立てられ、サマーウォーズのポスターと共に「夏希のふるさと陣内家の設定場所はここです」の文字が。

少し坂を登った先には東屋もあり、そこには案内マップと記帳ノートがありました。

このノートはかなり前から存在するモノのようですが、やっぱりそこにも何件か「サマーウォーズ見てきました!」の書き込みがありました。


さて東屋の先からは山道になり、本格的な登山道の趣です。
最初の10分ぐらいは道幅もわりと広く、傾斜もきつくないので気楽に行ける道。ただ思ったより日陰が無いので直射日光は若干辛かったです。
先へ進んでいくと次第に道が細くなり、上が木々で覆われるようになります。この辺が一番楽だったかな。直射日光もなくなり、木陰は涼しかったし。
そのまま歩いていくと東屋から15分ちょいで分岐点に出ます。左に行くと米山城趾、右手が砥石城趾。

「こいこいMAP」にある「砥石米山城趾からの景色」ってのはどうやら砥石山のほうらしいのですが、その時僕らは何を勘違いしてたのか米山城の方だと信じて疑っていなかったので(爆)、そっちへ行きました。

左に曲がった先は今までとは比べものにならないほど道が細くかつ急になってとても歩きづらい道。道として整備されているのはいいんですが結構とんでもない急傾斜なのに細かい砂利が敷き詰められてるもんだから滑って滑って仕方有りません。
駐車場の案内板で米山城到達直前の道は「急!」って書いてありましたが、そこに辿り着く前から結構急で、その「急!」の道は最早道沿いに渡されたロープを掴みながらじゃないと登れないようなほどで、分岐点から米山城まで、距離的には短いんですが正直かなり辛かったです。

でも案内マップに書いてあったとおり、米山城からは上田の街並みが一望できてなかなかの眺め。
まぁ、入道雲がもくもく出るような天気だけ有って湿気が多く、かなり霞掛かっていたのが少し惜しいところではありますが。
さっきも書いたとおりここ米山城はこいこいMAPに載ってる陣内家からの眺めの写真を撮った場所ではないんで同じ構図は再現できてませんが、街並みの様子と山並みは似たようなもんなので今回はこれで妥協しておきます(何)
 

景色を見ながらしばらく休んだら下山。
しかしこの下山も一苦労。登るのも大変な急坂を降りなきゃいけないわけですが、さっきも書いたとおりとっても滑りやすい道でして。
ええもう一度滑り出したら止まりませんでしたよwwww
危うく転びそうになったところをなんとかしゃがんでやり過ごしたんですが、そのまましばらく勝手に滑っていきましたwww
そんな感じでなかなか大変な探訪になった陣内家お宅訪問(何)
実際登ってる途中にも、おそらくサマーウォーズ見てやって来たのであろうけど、「先の道があまりにデスロードな予感がしたから引き返してきた」って言ってた二人組にも出会いましたし、後で寄った観光会館にある記帳ノートにも結構キツかったとの声が散見されます。
砥石米山城趾はそんな場所ですので、行こうとしてる人は「お前さん、覚悟は有るかい?」と自問自答してからにしてください(何)


なんとか米山城を下りきり、伊勢山バス停まで戻ってバスで市街へ戻ります。
駐車場からバス停までは行きと違う道を通ってきたら、途中で朝顔棚の有るお宅発見ー

咲いてる時間帯に来れれば綺麗だったかもね。


◆市街 (上田市役所、商店街、観光会館記帳ノートほか)
伊勢山から市街に着いたのは17時頃。上田城とかはもう閉館時間ですが、流石に宿へ向かうにはまだ早いので、町を見ながらこいこいマップのスタンプを埋めていくことにしました。
マップとバスの路線図を照らし合わせたら上田駅の手前のバス停で降りた方が都合がいいことが分かったので、房山(ほうやま)バス停で下車。
伊勢山からだとここでも上田駅と料金変わらず400円でした。

まず向かったのが目の前のdocomoショップ上田店。
こいこいMAPによるとここでサマーウォーズパネル展を開催中とのことで見に行くことにしました。
街中至る所にサマーウォーズのポスターが貼ってある景色にはもう既に慣れていたんですが、ここは流石に「応援してる」というだけあって、細田監督&神木隆之介&桜庭ななみ直筆サイン入りのが貼られてました。


店舗内では入って右奥のスペースでパネル展を開催中。
内容は吉祥寺PARCOのサマーウォーズショップでも展示されてた場面カットのパネル十数枚を展示するというモノでした。
吉祥寺で見たのと同じシーンのが多かったですが、いくつかは違うモノもありました。

ここを見た後はすぐ裏の通り・「柳町通り」にある岡崎酒造でこいこいマップにスタンプ。

僕はお酒飲めない人なので何も買えず何となく申し訳ないんですが、地酒好きの方は買ってみるのも良いんじゃないでしょうか。
江戸時代から3~400年も続く非常に歴史有る酒屋だそうです。

ちなみにこの店が面している柳町通りというのは、旧北国街道上田宿の一部分。今でも「うだつ」や格子戸を持った建物が並ぶ、江戸時代から街並みがよく保存されています。
 

柳町の次に向かったのは海野町商店街。
物語終盤、栄の死を知った侘助が車を急旋回させて陣内家に引き返してたシーンで登場した場所です。
劇中同様、現実にもこの通りで上田わっしょいが開催されているそうです。
 
流石に登場したのがどの地点かまでは特定できなかったので適当なところから適当に撮影しました(何)
右の「富士アイス」は「こいこいMAP」でも紹介されてます。

これもこいこいMAPに紹介されてますが、商店街の中程には高市神社というお社があります。そこには撫でると幸運が来るという「運の石」があったので、特定できてない舞台が見つかるといいなという願いを込めてひとなでして来ましたw



商店街を引き返し、次は市役所へ。
ここは劇中ラブマシーンを城郭エリアに閉じこめた後、頼彦、邦彦、克彦たち消防署勤務の三兄弟が注水してたとき、現実世界の克彦がいた場所。
一瞬しか出ないとこですが上田市的には嬉しかったのか、ホームページで大々的に主張してますw


ちなみに市役所本庁舎1階には、細田監督と主演の二人が7/20に上田の試写会に訪れた際、真田神社に奉納したヒット祈願の絵馬が展示されてます。
ただ残念なことに市役所の開庁時間である平日8:30~17:15の間しか見られません・・・
(後日再訪したとき運良く見ることが出来ました。写真等は番外編で掲載しています。)

さてこの市役所の少し先、上田城の向かいにあるのが上田市観光会館。
市役所の観光課の出先機関で、この度こうして「『サマーウォーズ』の里 信州上田」と町全体を挙げて盛り上げてるイベントの立役者そのものですw

1回は売店、2回は休憩所&情報スペースになっており、土曜休日を含めた毎日(年末年始除く)10時から18時まで開館。
細田監督が表紙を描かれた記帳ノート「サマーウォーズ宿帳」もここの2階にあります。

と言うわけで早速突撃(何)
入口を入って階段を上がっていくと、踊り場からいきなりサマーウォーズだらけw
 
何だかとっても手作り感溢れてますが、入道雲の掛かる山並みだの朝顔だの、ツボはしっかり抑えているのが好感触ですw
っていうかこの夏希の画はどこのどなたが描かれたんでしょうw

そんで2階休憩スペースへ。
各机に街中に掲げられてる「サマーウォーズの里」幟の縮小版が置かれていて、ここもサマーウォーズ祭りw
奥の壁面には特設コーナーが設置されており、ポスターや細田監督らのサインの他、「信州民報」でサマーウォーズが取り上げられたときの記事など、上田に来てこそ見られる資料が所狭しと展示されています。
書籍としてはガイドブックの他、サマーウォーズの記事が載ってる「Newtype」8月号や、夏希が表紙を飾った「映画芸術」なんかも置かれてます。
 

 
係の人に確認したら写真撮ってもいいとのことだったので撮りまくってきましたw


そしてここへ来た一番の目的はもちろんこれ。
サマーウォーズ宿帳!

細田監督直筆イラスト入り!
これを生で見るために上田に来たと言っても過言ではありません(何)
入口近くのデスクにいらっしゃる係の方に声をかけると出して貰えます。
平日は奥の観光課デスクが開いてるからそっちなのかな。

設置は上田試写会の行われた7/20。
最初のページは助監督の伊藤さんや日テレの担当者、制作担当の方の書き込みではじまり、そのご来訪者の書き込みが続きます。
試写会で見てきたのかはたまたその日に見たのか、8/1にもう書いてる人とかも居てびっくりですw
その後はお盆前後から加速してった感じ。8/22の時点ではすでにノートの半分以上が埋まっていました。
もちろん、僕らも一筆残してきましたよ。


観光会館を出たらもう18時近かったので駅へ戻り、別所線に乗って本日の宿・別所温泉へ向かうことに。
でも途中、通り道にあたるので由美の息子で高校球児の了平が通っている事になっている上田高校を見てくることに。
市役所方面から来ると特に変わったところのない普通の高校ですが、駅の方へ回っていくと一変。
お堀があって鯉や亀がおり、さらには立派な古い門が登場。
どうやらここは昔の武家屋敷の敷地をそのまま学校に転用したという歴史があるようです。
  

◆別所温泉へ (別所線)
上田駅に戻り、コインロッカーに預けていた荷物を回収後、上田電鉄別所線で別所温泉を目指します。

別所線も劇中で健二と夏希が乗車しているとのことで積極的なタイアップ企画を展開中。
まず上田駅の別所線乗り場が結構大変なことになっていますw
 

 
サマーウォーズだらけwwwww
右を見ても左を見ても、前を見ても後ろを見ても、どこ見てもとにかくサマーウォーズw
はっきり言って、やり過ぎですwwwww
駅事務室では「サマーウォーズ公開記念切符」なんかも発売中。上田→別所温泉片道と上田→神畑(かばたけ)の片道小児券のセットで700円です。

さて僕らは18:32発の電車に乗って別所温泉へ向かうことにしたんですが、やってきた電車は劇中に登場したものとは違う車両。

劇中に登場した電車(上の写真もしくはガイドブックP.125左端最上段参照)は「まるまどりーむ」号と呼ばれ、不定期で運行中とのことなので、乗れるかどうかは運次第なんですが、残念ながら今回は外れでした。
ちなみに今やってきたこの車両、元は東急池上線・多摩川線を走っていた1000系という電車です。
実家がまさにその路線の周辺で結構な頻度で利用していた人間としては、上田まで来てすごく見慣れた電車に乗るのは何か不思議な気分でしたw

そんな電車で別所温泉へ。
上田を出て一つめの城下駅ですれ違った上田行きが、目当ての劇中登場車両でげんなりしましたが、もうどうしようもないのでそのまま行きます(何)
時刻も19時近く、暗くなってしまったので景色の方も合わせて翌日に持ち越しですな。


上田駅から所要約30分で終点の別所温泉駅に到着。
上田駅と違ってこちらは直接登場するわけではないんですが、上田駅と同じぐらいこちらもサマーウォーズ祭りを展開中w
 
写真は翌朝撮ったものですが、これまた手作り感たっぷりですねw
このボード、夏希先輩がいないってことは、その位置に自分で立って夏希気分を味わえと、そういう趣旨なんでしょうかw
  
ホーム側はアバターのパネルと花札。
本編ではほとんど目立ってないアバターまでかなりの数使われてるのはいいんですが、肝心の主役くんは「ケンジ」も「仮ケンジ」も両方とも落下。(写真中央)
切ないwwwwwww


さてこの駅は「こいこいMAP」のスタンプポイントでもあるんですが・・・
スタンプそのものはあるのに、スタンプ台が、無い。
これじゃ押せないよ!

でもまぁ、明日もまたどうせここから乗るので今は保留。
宿の人が迎えに来てくださったので車で直接宿へ向かいました。


今回の宿泊地は別所温泉。
いつもの旅行のように駅前のビジネスホテルの格安プランとかを選ばず、敢えて少し値の張る別所温泉を選んだのには訳があります。
それは別所温泉旅館組合が「サマーウォーズ」上映記念キャンペーンをやっていたため。
映画の半券を持参して別所温泉の旅館に宿泊すると1000円のキャッシュバックを受けられます。
もちろん折角上田まで来たんだから温泉入っていきたいという思いと、地の物のちゃんとした夕食を食べたいなという思いもありましたが、一番の理由はこれがあったから。
実際に支払う額がビジネスホテルより高くなったとしても、サマーウォーズ見て割り引かれたというその事実が大事なんです!(何)

この別所温泉のキャッシュバックキャンペーン、上田市のサマーウォーズサイトにも記載がなく、旅館組合の公式サイトで告知されてるのみなので意外と知られてないんじゃないでしょうか。1000円バックって、僕みたいに公開初日の8/1(映画の日で1000円均一)に見た人にとってはその料金を丸ごと旅館が出してくれたのに相当するわけだからなにげにすごいよね。
キャンペーン期間は平成22年(2010年)7月末までと息の長い企画なのでまだまだ利用可能です。ってか来年の「上田わっしょい」の日にもギリギリ間に合うんですねw
上田へ泊まりがけで行く人は半券を忘れず持っていきましょう。

そんな別所温泉の中で今回泊まったのは「旅館晴山」というところ。
料金は日によって変わるみたいですが、8/22は1泊2食で7800円。この宿は学生割引が存在し、大学生とかは1000円引きの6800円です。
さらにサマーウォーズ割引が適用されて、大人6800円、学生5800円というお値段に。
他の旅館が軒並み10000円以上の料金を取っているのと比べるとかなりお安い宿でした。

建物は若干古めな印象はありますが料理がとっても家庭的なメニューで美味しかったです。
何か旅館のメニューって普段は絶対口にすることのないようないわゆる「旅館っぽいメニュー」なことが多いんですが、どうもそういうの好きじゃないんで、家庭料理的メニューは嬉しかったですw
でもそうは言ってもヤマメの塩焼きとか出してくれるので、山里の旅館っぽさもちゃんと味わえます。
あと食堂にはものすごく人懐っこいネコが居るので、猫好きの人にもお勧めかもwただヤマメ食べるときは注意wものすごい狙ってきますwww

温泉の方は露天ではないモノのちゃんと100%源泉掛け流し。ほのかに硫黄の臭いの漂う温泉です。
「懐石料理に露天風呂」というありがちな温泉旅館像を求める人には物足りないかもしれないけど、お金は節約したいけど温泉には入りたいという人にはうってつけの宿だと思います。



さて明日はまた朝から行動開始なので、夕食後温泉浸かったらあとはさっさと寝るだけ、と思ったんですが、とりあえず天気予報ぐらいは見ようかとテレビを点けたのが運の尽きでした(何)
なんか「上田わっしょい」の模様が放映されてる──!

どうやら最初に点いたのがUCV上田ケーブルビジョンの1チャンネルだったらしく、今年7/25に行われた第38回上田わっしょいの中継の再放送が行われていました。
しかも時間的にちょうど番組開始の直後というタイミングだったようで、今年の見所なんかを司会の人が喋ってたんですが、その中でサマーウォーズのことについても触れてるじゃないですか!
「公開を記念して『サマーウォーズ仮装連』も参加します」だって!公式ブログで言ってたアレですね!

これは見るしか(何)

というわけで2時間半に及ぶ中継、全部見ましたwww 「わっしょいわっしょい う~え~だわっしょい♪」っていう劇中にも挿入歌として使われていた「上田わっしょい」の歌、延々繰り返されるもんだからなんかもう覚えちゃったよw

肝心の「信州上田サマーウォーズ連」の登場は放送終了10分前。本当に最後の最後で、もう12時半だしいい加減寝るかとか思ってた頃にやっと登場しましたw
そのせいで全部見るハメになったんだけどね(何)

でもこれで、現実の「上田わっしょい」がどんなもんであるかはよくわかりました。
来年は劇中同様7月31日に開催されるはずだから、きっと行くと思います(爆)


これでやっとサマーウォーズ上田探訪1日目の活動は全て終了。
2日目に続きます。

サマーウォーズ舞台探訪シリーズ
東京都内編信州上田 Part1信州上田 Part2番外編

更新履歴
初回記入:2009.08.31
一部追記:2009.09.13
サイドバー設置:2015.07.03