おおかみこどもの雨と雪 舞台探訪(聖地巡礼) 小学校編
探訪日：2013/01/02
この頁では雨と雪が通った小学校のモデルについて紹介します。
作中に登場した古い木造校舎が特徴の小学校は、細田監督の出身地であり「花の家」のモデルとなった古民家がある上市町の隣町・
この木造校舎は昭和11年に建てられたもので、以来76年にわたって現役の校舎として使われ続けてきました。しかし、耐震性に問題ありと診断され、今のままでは校舎として使い続けることができなくなってしまったため、やむなく2012年度末をもって取り壊されてしまうことが決まっているそうです。
長きに渡り地元に愛され続けた校舎のようで、なくなってしまう前にもう一度見たいという地元の声（・・・ともしかしたら+αの声w）が結構あったようで、2012年11月18日と同25日、そして2013年1月2日の3回にわたり、校舎内の一般公開が行われました。今回僕は、その一般公開に合わせて富山へ行き、普段ならまず見ることのできないであろう、「おおかみこども」のモデルとなった小学校の中の様子を撮影してきましたので、ここに紹介したいと思います。
（当然ですが通常時は関係者以外立ち入ることは出来ませんのでご注意下さい。）
※「おおかみこどもの雨と雪」の舞台のうち、東京都内各地、自然観察の森のモデル、立山連峰の風景についてはこちらを、「花の家」についてはこちらをご覧下さい。
校舎外観
まずは校舎の外観から。と言っても意外と作中では出てきてないんですがw
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正面玄関。作中には出てきませんでしたね。
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グラウンドから見た旧校舎と体育館。
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雪が草平を傷つけてしまったのはこの場所ですね。旧校舎と体育館に囲まれた中庭部分なので校舎外からは見えません。
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中央階段
旧校舎の中央、正面玄関を入った目の前にある大階段。雪が草平に追いかけられているシーンと嵐の日に二人だけで学校に残っているシーンの2回で登場しているあの階段です。踊り場を境に左右に分かれて下に続く構造が特徴的です。
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上から見た図。
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雪が草平から逃げていくシーンで出てきた構図。
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踊り場の途中から見上げて。
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踊り場の鏡もちゃんとあります。作中では足下まであるように描かれている点が実際とは異なりますが。
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階段の下は体育館へ向かう通路が続いています。作中ではここの扉が閉まっている様子が描かれています。
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よく見てみると手すりとか結構凝ったデザインが施されています。古い木造校舎ってこういうの多いですよね。
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教室
教室のシーンも作中で多数登場しています。校舎開放日には教室に入ることも可能だったので、いろんなシーンのイメージを再現できそうな構図でいろいろ撮ってきました。「オフィシャルブック」の中に「木造校舎にしたいんだけど古すぎるから、外観は木造にして中は現代風にした」とのコメントがありますが、実際の教室もそんなに古い印象はなく、作中で描かれているのとほぼ同じ印象でした。
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実際の1年1組の教室。黒板の周りの掲示物まで雰囲気はホントそのまんまでした。作中では小規模校のため雪が1年生の時は1クラス9人と設定されていましたが実際はもっと多いみたいです。
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前の入り口から。
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教卓から。
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窓側うしろから。
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教卓アップ。作中にも描かれている黒板用の三角定規ルイもちゃんとありましたww
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窓際。草平が転校してきたとき雪と草平はこの辺に座ってました。
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窓からの景色。ちょうど天気が悪く嵐の日のシーンに似た景色になっていましたw
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用務員さんが見回りにきたので雪と草平が机の陰に隠れてたシーンっぽく。
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逆光差し込んで暗い教室。
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窓から見下ろすグラウンド。行った日は雪も融けきってて、これまた嵐の日のシーンっぽい雰囲気になってましたw
ちなみに校舎の配置上、実際にグラウンドが見下ろせる教室はここひとつしかありません。
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暗い教室で雪が草平に秘密を打ち明けるシーンっぽく。草平の視点。
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反対側、雪視点。
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2人が居た窓際の様子。
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廊下
廊下も教室同様、壁には木造校舎らしい古さがありますが、床はきれいに磨かれていて特に古さを感じません。それゆえ若干現代風にアレンジされたという作中の雰囲気も結構そのままでした。
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教室脇。クラス標を吊している金具も何となく洒落たデザイン。作中でもそのまま描かれていました。
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教室の扉。作中のように扉に「げんきいっぱい １ねんせい」みたいな飾りはありませんでしたw
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廊下にある手洗い場。
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下駄箱。作中のよりは背が高かったです。
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嵐の日のシーンっぽく。絵コンテにも「暗い１階の廊下に窓の光が反射している」と書き込まれていますが、その通りの情景が実際にありました。
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こちらは2階の廊下。絵コンテに描き込まれた背景を参考にして撮ってきましたが、なかなか再現度は高い様子でした。
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校長室
雪が草平を傷つけてしまい両親が呼ばれたシーンで出てきた校長室。ここの再現度は凄まじく、イスや棚の配置はもちろん、奥の棚に置かれた壺や後ろの壁の写真、右奥の金庫の上の箱まで作中では完全に再現されています。
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ソファの全景。
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草平と母親が座ってたとこ。
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体育館
草平がバスケしているのを雪が眺めてるシーンや、嵐の日に親たちが迎えにくるのを待っていたシーンで出てきた体育館。絵コンテでも「真新しい体育館」と設定されていますが、実際にもこの体育館は後から作られたもので、旧校舎取り壊し後もこちらは残るようです。
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体育館全景。
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バスケのゴールまわり。
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舞台まわり。草平がバスケしているのを雪が眺めてたのはこの辺。
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草平がバスケしてたシーンはこんな感じ？
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ステージをアップ。
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バスケのゴール。
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外へ通じる出口。
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嵐の日のシーンで雪たちが親の迎えを待っていたのはこの辺なのかな？
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天井。
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体育館の外、
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絵コンテを見ると床に引かれたラインまで正確に再現されて描かれていました。
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その他
他にも背景だけのシーンで一瞬出てくるだけという部屋がいくつかあるのでそちらも紹介します。
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保健室。こちらは作中とだいぶ様子が違っていました。
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職員室前の廊下にある予定表。
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ブラスバンド準備室。草平の母親が再婚すると噂話しているシーンで一瞬写るだけですが、中においてある楽器とかもそのまま描かれていました。
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おまけ
最後におまけです。
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校舎見取り図。作中では教室は横にずーっと並んでいる印象を受けましたが、実際の並びはこんな感じです。
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校長室にはおおかみこどもの比較画像が置いてありましたww
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地区のドッジボール大会では田中小学校の子ども達が「雪チーム」「雨チーム」という名前で出場したそうですw ちなみに雪チームが優勝とのことw
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以上のようにどこを見てもあの小学校そのものという感じで、非常に良い体験ができました。実は1/2に一般公開が行われることを知ったのが前日の23時頃で、そこから急遽行くことを決めて翌朝新幹線と特急を乗り継いでまでして現地訪問にこぎ着けたのですが、そこまでした甲斐は本当にありましたww
作中に登場してはいませんが、この校舎には天皇陛下が行幸された際に使われた貴賓室があったり、古い建築物特有のデザインが随所に見られたりと、最近の無機質な校舎にはない味わいがあちこちにありました。そんな校舎が無くなってしまうのはとても残念だと、実際に見学して思いました。
なお現地で校長先生と少しお話をする機会があったのですが、それによりますと校舎の正面側は記念館として残すことになっているとのこと。作中で印象深かった鏡のある大階段は正面側にあるので、もしかしたらそのまま残るのかもしれません。現役の校舎ではなく記念館になれば、見学できる機会も増えるかもしれませんし、「おおかみこども」ファンとしては今後の動向に注目していきたいところです。
◆「おおかみこどもの雨と雪」舞台探訪シリーズ
・トップページ：概要と国立市周辺、その他都内各地、富山の室堂(みくりが池)、称名滝の紹介と上市町の様子について。
・「花の家」＆上市編：富山県上市町にある「花の家」のモデルとなった古民家とその周辺について。
・小学校編：雨と雪が通った小学校のモデルである富山県滑川市立田中小学校ついて。
更新履歴
初回記入：2013.01.07
一部コメント改稿、サイドバー設置：2015.07.10